宮崎県日南市「道の駅北郷」の設計デザインコンペ応募案です(次点選出)。
これからの公共建築のあり方の一つとして「持続可能な道の駅」をコンセプトとし、以下の三点を具体策として挙げました。
1.北郷町らしさを感じられる、地域に溶け込み親しまれるデザインであること
2.将来の地域にとっての負担にならないよう、維持管理運営しやすいこと
3.構造体として地場の飫肥杉を採用することや、内装や外構仕上の更新によって、定期的に地域林業にも寄与すること
構造は、鉄骨造によるメインフレームに飫肥杉の昇り梁を掛け渡すことで、適材適所な計画としました。また、既存建物の床スラブ活用による工事費低減や、災害時の避難拠点化を見据えた外構計画等、多岐にわたる提案を行いました。
名称 :(仮称)道の駅北郷
設計デザインコンペ
(次点選出)
所在地 :宮崎県日南市
主用途 :飲食・物販他
竣工 :2022年3月(予定)
敷地面積:約16,000㎡
建築面積:1,254㎡
延床面積:1,090㎡
構造階数:鉄骨造一部木造、平屋建
※下記は日南市ホームページとなります。
https://www.city.nichinan.lg.jp/main/info/collect/e/2019/02/21/post_780.html
山並と呼応する屋根形状と、清流をモチーフとしたランドスケープと融合する平面形状によって全体を構成し、地域にとっての大きな公園のような道の駅を目指します。また、長く使われた既存庁舎のレリーフ壁や各所にある大樹や記念碑を残し、地域の記憶を継承します。
西側外観:
駐車場に対して開いた平面形状によって、おおらかに来場者を迎え入れます。
北東外観:
湾曲する特徴的な屋根が、バイパス道路からの視認性を高めます。
物産館内観:
鉄骨と木造のハイブリッドによる無柱空間は、見通しが良く開放的な空間を形成すると共に、将来の運営変更にも柔軟に対応します。
レストラン内観:
正面の美しい田園風景を切り取る軒先は、山並への眺望を確保するため妻面では反り上がり、北郷らしい景観と呼応します。
平面計画:弾力的な運用へ柔軟に対応し、かつ見通しが良い無柱空間によって全体を構成します。
断面計画:光熱費を低減する様々な省エネ手法や工事費の適正化とリンクした建物形状とします。
切妻屋根の平面と断面に一工夫を加えることで、様々な機能的メリットを生み出しつつ、親しみある佇まいとします。
主体構造は鉄骨造、登り梁に飫肥杉を採用し、適材適所のハイブリッド構造とします。